日本臨床生理学会雑誌
Online ISSN : 2435-1695
Print ISSN : 0286-7052
総説
呼吸器疾患診療における呼気一酸化窒素(NO)濃度測定の意義
伊藤 理
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 52 巻 3 号 p. 107-111

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抄録

 一酸化窒素(nitric oxide; NO)は,生体内でNO 合成酵素(NO synthase; NOS)によって産生される生理活性物質である.NO は呼気に含まれるガス成分としても微量ながら検出される.呼気NO (fractional exhaled NO; FeNO)は,気道や肺の炎症性疾患,特に気管支喘息や好酸球性肺炎において高濃度になる.FeNO 測定は,気管支喘息の診断や管理のために有用である.本稿では,NO の生理作用,気管支喘息の病態とFeNO との関連および測定の意義について概説する.

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© 2022 日本臨床生理学会
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