抄録
科学技術分野のデータベースの生産と流通に関するいくつかの定量的指標を, 最近の種々の資料に基づき推定し, 国際比較を試みた。データベースの生産はデータベース台帳総覧に, データベースサービスの売上げは内外の調査資料に基づき分析した。データベースの利用の面の指標についての日本と欧米の比は, 人口や研究費のような一般的な科学技術活動の指標の比と類似しており, 日本が情報後進国とは必ずしも言えない。しかし, データベースの生産とオンラインサービスの売上げ, および域外への流通については, 未だ不十分である。データベース活動への官民の相対的寄与の国際比較も行った。