マルチメディアが社会を変える [第2回]

マルチメディアとデータベース

抄録

マルチメディアデータベースとは従来の文字·数値型のデータに加えて,テキスト,図形,静止画像,動画像,音といった新しいタイプのデータを統合して管理·運用できるデータベースである。マルチメディアデータベースの研究は約10年前から始まったが,現在これがマルチメディアデータベースであるといえるものはまだ存在していない。本論文ではマルチメディアデータベースとは何かという基本的命題から始めて,そのためのオブジェクト指向アプローチの有効性を示し,著者らが研究·開発しているマルチメディアデータベースシステムOMEGAの紹介を通して,真のマルチメディアデータベースの姿に迫る。テキストデータベース,画像データベース,動画像データベース,音データベースといったマルチメディアデータベースの要素技術についてもその現状と問題点を論じる。