2005 年 48 巻 6 号 p. 382-389
世界的に1990年代からインターネットとPCが急速に普及し始め,産業活動はもちろんのこと一般社会にもその活用が広がりつつある。そのひとつのビジネス形態が,電子商取引である。各国の政府機関等では,これらの情報技術(Information Technology: IT)を積極的に政策に取り込み,自国のIT政策として展開している。本稿では,最初に英国のIT政策の経緯について記述する。そして,包括的なIT政策であるUK onlineについて概観する。さらに,内閣府に設置されたIT推進機関であるOffice of e-Envoy,Office of e-Envoyに代わる新しい組織である電子政府局,UK Onlineに代わる新しいオンライン・サービスであるDirect.govについて記述する。最後に,英国のITを含む科学技術政策を推進している貿易産業省の「5か年プログラム」について記述する。