本稿は,最新版の『専門情報機関総覧』の紹介を目的として,完成までのプロセスを時系列的に述べるとともに,その特徴を解説した。さらに,本書の機能をレファレンスツールとマネジメントツールの二つの視点からとらえた。前者については,索引の成り立ちを説明することで的確な機関情報へたどり着けるプロセスを示し,レファレンスツールとして有効であることを述べた。後者については,巻末に収載した多様な統計データを多角的に集計することで自部門の状況把握が可能となり,さらに,親機関との折衝・交渉の際の説明資料となることを述べた。