今号の「つながれインフォプロ」で紹介する日本PLASDOC協議会は,もともと旧Derwent社のユーザー会でした。旧Derwent社のユーザー会を起源とする会には,このほかに日本EPI協議会(2014年3月号),日本アグケム情報協議会(同5月号),日本製薬情報協議会(同6月号),日本FARMDOC協議会(同9月号)があります。今回でひととおりご紹介したことになります。
ユーザー会は,同じ専門データベースを利用する情報担当者同士が,「競合相手と協調して」情報調査技術を磨く(セミ)オープンな活動の場です。「つながれインフォプロ」では,このような専門家集団の活動と,何らかの形で情報につながる活動の両方を取り上げています。長く継続しているユニークな情報関連活動,またはICTの進歩したいまだから可能な活動がありましたら,ぜひご紹介ください。
最近,新聞などの報道でIoTを目にすることが増えました。弊誌で初めてIoTを取り上げたのは,2013年5月号の「SNSとIoT(Internet of Things)が切り拓く,ビッグデータ2.0の世界」(村上憲郎氏)です。IoTかIOT,どちらにするか迷いました。表記が安定する前に取り上げた記事です。
「電子行政における文字環境の整備」は,文字情報基盤整備事業にかかわる方による解説です。昨年8月号に掲載した「電子行政における使用漢字の問題」に複数の貴重なご意見をいただき,当事者の立場からわかりやすく解説していただきました。このような基盤整備の重要性は,いくら強調してもしすぎることはないと思います。「電子教科書の規格とEDUPUBの現状」も,電子教科書の国際規格という基盤整備に関する解説です。
国際規格といえば,生物模倣の分野でもISO/TC266(Biomimetics)における議論が進み,「定義」と「最適化手法」の規格がまもなく発行されるそうです。「知識基盤」の作業部会では,オントロジーの考え方を取り入れたシソーラス構築プロセスの標準化が検討されています。今後,取り上げたいと思います。(KM)