Oncoplastic Breast Surgery
Online ISSN : 2432-4647
ISSN-L : 2432-4647
原著
非常勤形成外科医による乳房一次再建症例の検討
野村 正榊原 俊介西藤 勝河野 範男橋川 和信寺師 浩人
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2016 年 1 巻 2 号 p. 82-87

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抄録

 常勤形成外科医が不在の施設で, 形成外科医が非常勤として乳房一次再建に取り組んだわれわれの方法を紹介するとともに, 連携における問題点について検討し, 報告する。連携方法としては, 常勤形成外科が不在の2施設において, 乳腺外科の診察時に, 患者がある程度再建手術に関心があれば, おもに電子メールによりその情報が非常勤の形成外科医に伝えられ, 手術日程の候補日を検討した。術前に当該施設で全患者の診察を形成外科医が行った。再建手術を行ったのは28例30側で, 平均年齢は46.1歳, 再建術式は自家組織による再建19例19側 (有茎広背筋皮弁18例, 有茎横軸型腹直筋皮弁1例) , ティッシュエキスパンダー挿入が9例11側であった。形成外科の初診から手術までの日数は, 平均26.0±14.9日であった。電子メールの利用により連携は比較的スムーズであった。本連携では再建術式が限定されるため, 術式決定には, 形成外科医の診察およびインフォームド・コンセントが必須である。

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© 2016 一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
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