抄録
DAP IVの機能として, プロリン含有ペプチドの再吸収やSubstance PのSP5-11の生合成酵素である可能性が示唆されている。今回は, 酵素抗体法によりラットの口腔諸組織 (唾液腺, 歯髄, 舌, 口腔粘膜) の局在と活性量を明らかにした。
精製した酵素は, 比活性50.3μmole・mg-1・min-1で得られた抗体と各臓器の抗原とはオクテロニー法で完全に融合した。本酵素は各組織に広く分布する事が判明したが, 特に唾液腺では導管部の上皮細胞, 歯髄では線維芽細胞, 舌および口腔粘膜では, 粘膜上皮と舌の筋層が陽性であった。