歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
ルテニウムレッド染色によるラット下顎頭軟骨基質の超微形態学的研究
吉岡 千尋八木 俊雄
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1988 年 30 巻 4 号 p. 387-396

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抄録

軟骨基質石灰化におけるプロテオグリカンの局在及び変化を調べるために, 成長期ラット (Sprague-Dawley系, 雄性, 3及び7週齢) の下顎頭軟骨を非脱灰またはEDTA脱灰し, ルテニウムレッド染色を施し観察した。基質小胞に針状結晶の出現する初期石灰化部と石灰化の進行した軟骨基質を比べると, ルテニウムレッド陽性穎粒の大きさや量に違いが見いだせなかった。したがって, 質的な変化は不明であるが, 石灰化軟骨基質においても多くのプロテオグリカンが残存していると考えられた。また, crystal ghostsについても検討を加えた。

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