日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
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並列冗長システムにおける逐次部品取替え問題
行方 常幸田畑 吉雄西田 俊夫
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1980 年 23 巻 4 号 p. 353-367

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抄録

並列冗長システムの保全・取替え問題においては、手持ちユニットが無限にあると仮定し、システム故障に際してユニット全部を取替えるモデルが考察されてきた。手持ちユニットが有限ならば、システム故障に際して、取替えユニットがないために、そのまま放置して描かなければならない場合が生じる。本論文では、システム故障に際して。計画時間と残り手持ちユニット数に依存した政策を考察する。計画期問中の総期待費用を最小にするためには、遊休損失費用を覚悟の上でシステムを放置すべきか、または故障ユニットのうち何個取替えるのが最適かについて論じる。2一ユニット系の場合には以下のような最適政策の性質が具体的に誘導される。システムが故障した時に。放置しておく方が有利な領域が生じる。この領域は残り時間がある臨界値よりも小さい所である。次に、残り時間が少し増えても同じ決定が有利である十分条件が与えられる。また、残り時間が十分長い時に、何個取替えるのが有利かを専える十分条件が尊びかれる。最後に、寿命分布が指数分布に従うとき、手持ちユニットが2個の場合と無限の場合の最適政策が求められる。

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© 1980 日本オペレーションズ・リサーチ学会
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