日本視能訓練士協会誌
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一般講演
超広角走査レーザ検眼鏡Optos200Tx™による眼底写真撮影法
加藤 幸仁小口 優玉置 明野吉田 則彦加賀 達志市川 一夫
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2012 年 41 巻 p. 207-212

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抄録

目的:画角200°の眼底撮影が可能な超広角走査レーザ検眼鏡Optos200Tx™(以下オプトス)と従来型眼底カメラとの撮影上の違いを明らかにする。
対象及び方法:正常眼1眼と糖尿病網膜症例1眼を対象に、オプトスとAFC-230(NIDEK社製 無散瞳カメラ 画角45°)を使用し撮影方法と撮影可能範囲を比較するとともに、オプトスの撮影可能最小瞳孔径についても併せて検討した。
結果:オプトスでの撮影時、被験者はフェイスカバーに顔面を押し当てる必要があった。また撮影画像に睫毛が写り込み、十分な画像が得られない場合があった。オプトスでは画角200°の撮影が可能であったが、AFC-230によるパノラマ画像では100~120°程度であった。オプトスでは瞳孔径1.9mmまで撮影可能であった。
結論:オプトス撮影時には、被験者に顔面を押し当てることによる不快感があることの説明が必要であり、睫毛を挙上させる工夫が必要であった。従来型カメラでのパノラマ撮影範囲よりも広範囲の撮影が、オプトスでは1ショットで可能で、さらに瞳孔径1.9mm症例でも十分な画像を得られることが分かった。

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© 2012 日本視能訓練士協会
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