日本視能訓練士協会誌
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一般講演
片頭痛発症中に動的量的視野検査を施行し、一過性暗点を記録できた一例
廣瀬 真由大沼 学佐藤 恵美斎藤 渉河西 雅之薄井 紀夫内海 通
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2017 年 46 巻 p. 77-82

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抄録

【目的】片頭痛発症中に自覚した暗点を動的量的視野検査で検出できた症例を報告する。

【症例】60歳男性、眼科医。突然、両眼左上部に暗点を自覚した後、後頭部から右側頭部にかけて鈍痛を認めたため、直ちに頭頸部MRIおよび眼科検査を施行した。暗点ならびに頭痛の原因となる器質的疾患は見い出せず、視力低下や眼圧上昇などもなかった。Goldmann視野計による動的検査では、両眼に自覚症状と一致した左上部の同名性暗点を検出した。暗点は自覚4時間後に、頭痛は翌日に消失した。後日再度施行したGoldmann視野計による動的検査では暗点は認めなかった。

【結論】片頭痛発症中の閃輝暗点を動的量的視野検査で検出できた一例を経験した。

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© 2017 公益社団法人 日本視能訓練士協会
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