日本視能訓練士協会誌
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LASIK (laser in situ keratomileusis)術前後の眼軸長変化~光学式眼軸長測定装置IOLマスターによる測定~
矢野 隆魚里 博清水 公也鈴木 雅信伊藤 美沙絵相澤 大輔天野 理恵
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2003 年 32 巻 p. 169-174

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抄録

臨床的に精度の高いと言われている光学式眼軸長測定装置IOLマスター™(Carl Zeiss)を用いてLASIK (laser in situ keratomileusis)術後の眼軸長変化が捉えられるかを検討した。
対象は、2002年4月から10月までに当院にてLASIKを施行した20歳から55歳(平均年齢32.6±9.9歳)の14名28眼であった。術前の等価球面度数は、-2.75~-9.50D(平均-6.33±1.77D)であった。眼軸長測定には光学式眼軸長測定装置IOLマスター™を使用し、角膜厚測定にはスリットスキャン式角膜形状解析装置ORBSCAN™(Orbtek)を用いた。
性別、年齢別、屈折別の3項目で検討を行った。年齢や屈折度に関係なく、術後の眼軸長は術前に比較して有意に短く、角膜厚も有意に薄く測定された(p<0.01)。男女間に有意差は認めなかった(二元配置分散分析法)。
IOLマスター™はLASIK術後早期から非接触で眼軸長測定が可能であり僅かな眼軸長変化を捉える事ができるため屈折矯正手術の臨床においても極めて有用な装置であると考えられた。

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