日本視能訓練士協会誌
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ヒヤリハット例3 左右眼のフレネル膜プリズムを貼り間違えた例
星原 徳子
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2004 年 33 巻 p. 69-71

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抄録
フレネル膜プリズム(以下膜プリズム)の貼り間違いによる例を示す。
13歳の女子、先天内斜視に対して膜プリズムで眼位と両眼視機能の経過観察中、前回に処方した膜プリズムを装用して受診した際、内斜視の増大、両眼視機能の低下が生じた。しかし、担当した視能訓練士(ORT)はこれらの原因を追究することができなかった。再検査により、膜プリズムの貼り間違いが生じていることが判明した。視能矯正中のヒヤリハット防止策として次の点をあげる。
1.先入観、思い込みをしない
2.自覚的な装用感を確認する
3.膜プリズム装用に違和感等があれば連絡をとる
4.膜プリズムの装着は基底方向を確認する
5.眼鏡チェックは担当したORTが行う
6.カルテにその経過を記載する
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