労働安全衛生研究
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調査報告
ウイルス含有飛沫と想定したスモークの拡散に対するパーティションの有効性評価
橋本 ルイコ神力 絢子田中 智子草原 紀子橋本 博之
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2023 年 16 巻 2 号 p. 191-199

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抄録

日本国内において新型コロナウイルス感染症は,2020年の1月以降, 2023年3月の時点に至るまで,多くの感染者,死者を数える新興感染症である.新型コロナウイルス感染症の感染経路は飛沫感染,接触感染および空気感染といわれており,飲食店等における主な感染防止策は,「密閉,密集,密接の回避」,換気および消毒の実施等とされている.新型コロナウイルス感染症の流行初期から,飲食店等では直接的な飛沫感染の防止策として,様々な形状のパーティションの設置が行われた.本研究では,ヒトのくしゃみにより発生するウイルス含有飛沫を効果的に遮断するパーティションの形状を把握するため,机上設置型のパーティションにウイルス含有飛沫と想定したスモークを噴射し,飛沫感染防止に対する有効性の評価を行った.その結果,すべての形状のパーティションにおいて,対面へのスモークの移行は確認されなかった.特に横衝立型のパーティションにおいては,左右方向へのスモークの拡散が完全に遮られ,対面へのスモーク拡散防止効果は最も良好であると考えられた.

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© 2023 独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
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