抄録
第三次産業で使用される機械設備では,作業者が危険区域に進入して行う段取り,トラブル処理,保守,点検,修理などの作業が存在する.これらの作業に対しては,固定式ガードの適用は困難であることから,危険区域内における人と機械の共存・協調を前提とした新たな安全技術の開発が不可欠である.そこで,第三次産業における死亡労働災害を分析し,人間機械協調技術の視点から根本原因を分析した.その結果,死亡労働災害の防止に有効な要素技術は,広域空間内を自在に移動する複数の人と機械の存在検知技術,人体と多種多様な製品や処理対象物との識別技術,および広域空間内を自在に移動する機械の遠隔制御技術や遠隔非常停止技術であることが明らかとなった.これらの要素技術の開発では,EUで進められたASSISTORやKoSeProなどの研究開発プロジェクトが参考になると考えられる.