2022 年 14 巻 2 号 p. 32-40
本稿は、市町村庁舎をワークプレイスの一つと捉え、職員の多様な行動を収集し体系化して分類表を作成している。オフィスでのABWのコンセプトと同様に、市町村庁舎でも職員の行動をベースとした空間づくりの需要が高まっている。しかし、我々が先行研究で示した執務行動の体系化、大学キャンパス行動の体系化のように、庁舎行動の全体像を整理した研究は見当たらない。このことは、主に計画段階で実施されるアンケート調査や行動観察調査、ディスカッションなどでの全体像の把握を困難にしている。そこで、本研究では、1)インタビュー調査から広く職員の行動を収集した上で、2)大分類と中・小分類を得るための2段階のグルーピング実験を実施し、3)階層型クラスター分析の結果をもとに分類表を作成した。これにより、市町村庁舎の行動の全体像を捉え、空間づくりに資する知見を得た。