2023 年 43 巻 3 号 p. 166-171
スポーツ疫学的調査結果は,母集団背景によっては大きく影響を受けることがある.今回,熊本県のチーム背景の異なる高校女子バスケットボール3チームにおける外傷障害を調査し,チーム背景が及ぼす影響について調査した.対象は常に優勝候補のA校14名,ベスト8候補B校の21名,学業優先C校の16名である.外傷障害はAが50件,Bが29件,Cが35件であった.外傷はいずれも下肢が多く,非接触型受傷が多かった.障害はAが体幹骨盤周囲に多く,B, Cは下肢が多かった.Aのみが予防訓練を実施し,反してタイトネスは残存していた.外傷障害は母集団背景で異なっており,予防への介入にはチーム背景に応じた対策が必要と思われた.