日本整形外科スポーツ医学会雑誌
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第47回日本整形外科スポーツ医学会学術集会「スポーツ外傷発生機序の運動学的分析から導く,外傷予防の検討」
  • 髙木 博, 遠山 晴一
    2022 年 42 巻 2 号 p. 59-60
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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  • 藤巻 良昌, 清野 毅俊, 後藤 和海, 塩谷 英司, 雨宮 雷太, 稲垣 克記
    2022 年 42 巻 2 号 p. 61-67
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
    ジャーナル 認証あり

    スキー外傷は下肢に多いことが知られているが,その内容は経年的に変化している.ビンディングの解放機構などのセーフティーデバイスは足関節の捻挫や骨折を激減させたが,その機能には限界があり,重度の膝関節外傷は防ぎきれない.そのため近年では膝関節外傷が全体の約30%と最多となっている.膝関節外傷の予防のためには,スキーヤー自身が外傷の発生機序を理解し,受傷につながるシチュエーションに陥らない滑走技術,さらに受傷肢位に入らないように踏みとどまるための体幹・下肢の使い方を習得する神経筋制御が重要である.本稿では,スキー外傷の傾向や受傷機転に関する詳細な研究を紹介し,残された課題と今後の対策について概説する.

  • 渡邉 耕太
    2022 年 42 巻 2 号 p. 68-71
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
    ジャーナル 認証あり

    ウインタースポーツは雪上や氷上で速さや演技を競う種目が多く,パフォーマンスを行うための用具を使用するという特徴がある.そのため,外傷の発生率は高く,重度となることも多い.スキー・スノーボードのワールドカップにおける外傷疫学調査では,参加者の約1/3に何らかの外傷が発生し,部位別では膝が最多であった.全日本スキー連盟における調査でも同様の傾向で,種目別ではアルペンやハーフパイプ,スロープスタイル,ビッグエアで高い発生頻度であった.外傷予防のためには,疫学調査から得られた情報を分析しそれに基づいた対策を立てることや,選手が低年齢のうちから啓発を行うことが重要である.

  • 大見 頼一
    2022 年 42 巻 2 号 p. 72-76
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    バスケットボールは急激なストップ,カッティングが必要な競技であり,外傷の多い競技である.その中で最も重篤な外傷は膝前十字靱帯(ACL)損傷である.われわれは,初発のACL損傷を予防するためにHip-focused Injury Prevention program(HIPプログラム)を開発し,大学女性バスケットボール選手を対象に介入研究を行った.その結果,非接触型ACL損傷が有意に減少したことを報告した.またHIPプログラムを実施した者の着地動作解析を実施した結果,トレーニング後には股・膝関節を屈曲させた着地動作に変化したことがわかった.次にこれを応用し,ACL再建術後のリハプロトコルにHIPプログラムを適宜導入した再断裂予防リハプロトコル(HIPプロトコル)を作成した.HIPプロトコルを導入前後で比較すると,導入後は再断裂が減少した.さらにHIPプロトコルを完了しスポーツ復帰した女性選手の片脚着地動作の二次元解析と垂直方向最大床反力(VGRF)の測定を実施した.その結果,着地時の膝屈曲角度やVGRFに患側と健側に有意差はなく,非対称性はみられなかった.

  • 岡戸 敦男, 小林 寛和, 加藤 真吾, 金村 朋直, 亀山 泰
    2022 年 42 巻 2 号 p. 77-84
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    女子バスケットボールにおける外傷予防を目的として,動作と関係する機能的要因を分析し,その結果に基づいて外傷予防策の立案,実践を試みてきた.

    下肢外傷の発生に関係するknee-inの要因についての確認では,片脚ドロップジャンプの着地動作では股関節外転,外旋筋力の間に負の相関が見られた.側方ステップ動作では股関節外旋筋力との間に負の相関が見られ,運動負荷後では膝関節屈曲,股関節外転,屈曲の各角度は減少し,膝関節外反角度は増大した.

    これらの結果を基に,機能的要因および動作の改善へのアプローチの継続的実践により,側方ステップ動作時の動的アライメントが改善された.

  • 下崎 研吾, 中瀬 順介, 浅井 一希, 吉水 陸人, 木村 光宏, 土屋 弘行
    2022 年 42 巻 2 号 p. 85-88
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    目的:ACL再建術後ドレーン留置の術後早期臨床成績への影響を明らかにすること.

    方法:対象は初回ACL再建術を施行した102例で,術後にドレーンを留置したD群68例,ドレーン留置のないN群34例に分けて術後早期の疼痛,術後12週までの膝関節可動域および伸展・屈曲筋力,周術期合併症の有無を2群間で比較検討した.

    結果・結語:ドレーン留置群では術後早期の疼痛が強く,術後4週での膝屈曲可動域が小さかった.術後12週での膝伸展・屈曲筋力にドレーン留置の有無による差は認めなかった.ドレーンを留置しないことによる血腫の形成や合併症は増加しなかった.

  • 隈部 雄颯, 大久保 雄, 武居 佳熙, 乙戸 崇寛, 赤坂 清和
    2022 年 42 巻 2 号 p. 89-94
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    目的:腹横筋の選択的収縮スキルがホームエクササイズで維持できる期間を明らかにすること.

    方法:健常成人男性14名に超音波画像によるフィードバックを行いながら正しい腹横筋の選択的収縮を学習させた後,2週間のホームエクササイズを行わせた.指導前,指導直後,指導3日後,7日後,10日後,14日後にDraw-inを実施させ,外腹斜筋,内腹斜筋,腹横筋の筋厚変化率を測定した.

    結果:腹横筋においてのみ,筋厚変化率は指導前に比べて指導直後に有意に増加し,指導3日後,指導7日後まで有意差を示した.

    結論:一度学習した腹横筋の選択的収縮スキルは7日間維持されることが示唆された.

  • 森 基
    2022 年 42 巻 2 号 p. 95-99
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    大腿骨遠位骨端線損傷は比較的まれな外傷である.サッカープレー中に受傷した大腿骨遠位骨端線損傷の一例を経験したので報告する.症例:13歳男性.サッカーの試合中に受傷した.右膝近位に変形を認め単純X線像で右大腿骨顆上骨折,Salter-Harris分類2型の遠位骨端線損傷を認めた.膝関節を跨いで創外固定を行い,キルシュナー鋼線と中空スクリューで骨折部を内固定した.術後6週後に創外固定器とキルシュナー鋼線を抜去し,受傷後6ヵ月でサッカーに復帰した.術後1年で明らかな成長障害は認めていない.

  • 安本 慎也, 大槻 伸吾, 柳田 育久, 相原 望, 大久保 衞
    2022 年 42 巻 2 号 p. 100-104
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    メディカルチェックは選手の身体特性を把握するための有益な情報となる.本研究では大学野球部新入生を対象としたメディカルチェックを実施し,投球肩肘障害を有する選手の身体機能を比較検討した.身体機能検査では下肢・体幹可動性テスト,肩・肩甲骨可動性テスト,肩甲骨周囲筋・腱板機能の測定を実施した.肩痛群(PS群)では疼痛なし群(N群)と比較して,Elbow Push Test(EPT)の陽性者が有意に多かった.投球肩障害には,今回測定した身体機能のうち,肩甲骨動的安定性の低下が関与している可能性が示唆された.

  • 米谷 泰一, 辻井 聡, 田中 綾香
    2022 年 42 巻 2 号 p. 105-109
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/31
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    目的:若年型膝離断性骨軟骨炎(JOCD)への保存療法は,内容,評価・治癒率ともに一定しない.骨化不全を伴った成長軟骨損傷が病態であり,軟骨下骨の正常化をCTにて検討し,JOCDの成績不良因子の検討を行う.

    対象・方法:JOCD66病変(平均12.5±1.9歳)に対して,体育を含む運動活動のみ制限し,2~3ヵ月ごとのCT矢状断像にて「骨形成し,母床と連続し,健側と同様の関節面を形成する」スライスが90%以上で治癒とした.最終53病変のうち,手術を選択した無効群と,治癒群を比較検討した.

    結果:28病変(58%)が平均8.1ヵ月で治癒した.治癒群・無効群の平均初診時年齢は,11.7,13.6歳,平均面積153,350 mm2,平均横径9.7,14.2 mm,平均縦径14.5,22.6 mmと,有意な差を認めた.

    結論:JOCDへの保存療法の治癒率は,58%であり,年齢と病変の大きさが治癒率に関与していた.

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