本研究では,体幹を前方から支持する補助具(以下,支持具)によって直立座位姿勢を保持し,かつ体幹筋群の筋活動量を減少させることができるかを検討した.対象者は健常男性12名とした.支持具を使用した座位姿勢と,支持具を使用しない座位姿勢で,パーデューペグボードテストを実施し,体幹の支持性を調査した.体幹傾斜角は,支持具を使用しない場合と比較して,支持具を使用した座位姿勢が,有意に高値を示した.支持具を使用した座位姿勢の内腹斜筋と腹横筋の筋活動は,支持具を使用しない場合と比較して,有意に低値を示した.座位姿勢は,支持具の使用によって前傾座位姿勢となるが,体幹筋群の筋活動量を減少できることが示された.