作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
研究論文
回復期の脳卒中患者における上肢用ロボット型運動訓練装置ReoGo-Jの有用性の検討
〜傾向スコアマッチングを利用した探索的比較研究〜
石垣 賢和竹林 崇前田 尚賜久保木 康人高橋 佑弥
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キーワード: 上肢機能, ロボット, 回復期
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2019 年 38 巻 5 号 p. 575-584

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抄録

回復期の脳卒中後上肢片麻痺者に対し,15日間のロボット療法の効果検証を行った.対象は,2015年6月から2018年8月の期間に当院に入院した,初発の脳卒中後上肢片麻痺者のうち,15日間のロボット療法を実施した群(介入群)と,1ヵ月間の通常訓練を実施した群(対照群)とした.方法は,介入群と対照群で傾向スコアマッチングを実施し,Fugl-Meyer Assessment(以下,FMA)肩・肘・前腕の変化量を比較した.結果は,介入群36名,対照群62名で,22ペアがマッチングされた.FMA肩・肘・前腕の変化量は,介入群が対照群に比べ有意に改善を示した.ロボット療法を用いた介入は,効率的に回復期の脳卒中患者の上肢機能を改善させる可能性がある.

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© 2019 一般社団法人日本作業療法士協会
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