成人脳性麻痺者の頸髄症後の上肢運動麻痺に対する効果的なリハビリテーションは確立されていない.本研究では,頸髄症により両上肢の運動麻痺を呈した成人脳性麻痺者1例に対し,近位上肢への持続的神経筋電気刺激併用下の促通反復療法(以下,持続的電気刺激下RFE)(2週間)と,電気刺激と振動刺激を用いた促通機能を有する上肢リハビリ装置CoCoroe AR
2を用いたリーチングロボット訓練(2週間)を2回ずつ行うクロスオーバーデザイン(8週間)で治療効果を検討した.結果,簡易上肢機能検査で右近位上肢のリーチングロボット訓練の期間に,持続的電気刺激下RFEよりも大きな変化が得られたが,その他の項目では両訓練で類似した変化がみられた.
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