作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
回復期リハビリテーション病棟における人間作業モデルに基づく介入がもたらした重度認知症者の行動・心理症状の変化
青栁 翔太篠原 和也鹿田 将隆野藤 弘幸
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2020 年 39 巻 1 号 p. 102-108

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抄録

回復期リハビリテーション病棟に入院する重度認知症者に対し,人間作業モデルに基づく介入がもたらした変化と要因を提案する.Mini-Mental State Examination,認知症行動障害尺度短縮版,機能的自立度評価法,人間作業モデルスクリーニングツールを,入棟1週目,介入2ヵ月後,それ以降1ヵ月毎に測定した.自宅退院に必要な日常生活活動への介入と,興味や役割の情報と人間作業モデルスクリーニングツールの結果から計画したちぎり絵やキャッチボールといった介入を約4ヵ月間実施した結果,各評価法の評定は入棟1週目よりも全て改善した.従って,人間作業モデルに基づく介入は,対象者の認知機能と行動・心理症状の良好な変化を導いたと考えられた.

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© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
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