2021 年 40 巻 4 号 p. 543-546
要旨:本症例はCOVID-19重症肺炎に罹患し,長期の気管内挿管,深い鎮静,長期臥床により重篤なICU-Acquired Weakness(ICU-AW)およびADL低下を認めた.我々はCOVID-19リハビリテーションチームを編成し,感染対策および集中的なリハビリテーションを実施したことで,対象者は病前の生活に復帰することができた.本稿の目的は,COVID-19重症肺炎患者1例に対する急性期の作業療法の経験を報告することである.学際的チームアプローチによる作業療法が,集中治療後症候群の重症化を予防し,対象者の日常生活への復帰に貢献したと考えられた.