作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
総説
脳損傷者における眼球運動障害改善のためのリハビリテーション
渡部 喬之鈴木 久義
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2021 年 40 巻 6 号 p. 713-720

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抄録

脳損傷による眼球運動障害に苦しむ患者は多いが,そのリハビリテーションの方法は確立されていない.本稿では,眼球運動の神経機構,脳画像所見と予後予測,一般的な評価や治療を概説したのち,国内外の脳損傷者に対する眼球運動障害改善のためのリハビリテーションの報告を俯瞰し,臨床での活用をテーマに再考した.過去の研究では,追視,固視,サッケード,輻輳を促通する訓練が眼球運動を改善させると報告されており,訓練時間や頻度も通常診療のなかで実施可能な範囲であった.眼球運動障害は,生活に大きな影響を与えるものである.作業療法士が,積極的な眼球運動障害への評価,介入とその効果検証を行っていく必要があると考える.

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© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
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