2021 年 40 巻 6 号 p. 765-773
地域在住の高齢者に対し,タブレットを通した生活スタイル向上プログラムを実施し,プログラム実施前後で成果指標を比較した.対象は東京都A区に在住する65歳以上の高齢者34名であり,講義と演習からなる全8回のプログラムを実施した.結果,ICT機器使用に関する質問項目のすべて,WHO-QOL26における心理的領域,環境領域,FAIで有意差が認められた.本研究により,健康高齢者に対する介護予防プログラムとしてタブレットを用いた介入は,ICT機器使用に関する主観的評価に肯定的な効果がある可能性が示された.