作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
発達性協調運動症および注意欠如・多動症を有する年長児の短縄跳び動作に対する課題指向型アプローチ実践の一例
倉 昂輝
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 40 巻 6 号 p. 804-812

詳細
抄録
課題指向型アプローチは,発達性協調運動症を有する小児に対してエビデンスが示された介入方法である.今回,短縄跳びの連続跳躍が困難な発達性協調運動症と注意欠如・多動症を有する年長児を経験した.本症例の短縄跳び動作に対して課題指向型アプローチを実施した結果,適切な段階付けと難易度調整,高い内発的動機付けの持続,主体的な取り組みを促す関わりにより,前跳びおよび後ろ跳びの連続跳躍回数が向上した.短縄跳びは,発達性協調運動症児にとって困難を呈することの多い活動の1つである.課題指向型アプローチは発達性協調運動症児が抱える多様な困り事に対して,個々の段階に合わせた介入方法として有用であることが示唆された.
著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top