2022 年 41 巻 2 号 p. 154-159
作業療法において,作業とは人の日常生活に関わる全ての諸活動と定義されており,作業療法は“生活の質”そのものを扱っているといえる.QOLは対象者自身が報告する身体的・心理的・社会的な生活の質であり,計量心理学的な特性(妥当性,信頼性,反応性など)を備えた尺度(調査票)によって,定量化することができる.多くの尺度が作成されており,それぞれに特徴があるので,自分の目的にあった尺度を選択することが必要である.QOL評価は,患者の理解を深めたり介入の効果を評価したりするのに有用であり,作業療法分野において重要な指標となりうる.