2022 年 41 巻 3 号 p. 380-384
作業療法では,対象者が行いたいことや必要としていることと実際に行っていることとの間に生じる作業ギャップを把握することが重要となる.本研究の目的は,作業ギャップを測定するOccupational Gaps Questionnaire日本語版(OGQ-J)を作成し,言語的妥当性を検討することである.方法は,標準化された手順に従いOGQ-Jを作成した.その結果,原版との内容的な整合性を保ちつつ,日本の文化において使用可能な30の活動項目で構成されるOGQ-Jの言語的妥当性が確認された.今後は,高齢者や心身機能の低下を伴う人々を対象に含め,信頼性および妥当性の検証を実施する必要がある.