作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
低頻度の通所リハビリテーションによって麻痺手の機能改善を示した脳卒中後重度片麻痺の一例
横山 広樹竹林 崇花田 恵介鈴川 理沙
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2022 年 41 巻 4 号 p. 494-501

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抄録

通所リハビリテーションを利用する脳卒中慢性期の重度上肢機能障害例に対し,ボツリヌス療法と,Constraint-induced movement therapy(以下,CI療法)に準じた課題指向型練習やTransfer packageを併用して介入した.1回20分の介入を週2回,約1年間継続したところ,麻痺手の運動機能や使用頻度,痙縮の程度がいずれも測定誤差を超えて改善した.加えて,ボツリヌス療法における施注量が減少し,定期であった施注間隔も長くなった.低頻度であっても適切な介入を実施することで,慢性期の重度上肢麻痺を改善できる可能性が示唆された.

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© 2022 一般社団法人日本作業療法士協会
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