2023 年 42 巻 2 号 p. 168-175
本研究の目的は,緊急事態宣言下における地域在住高齢者の作業参加を前後比較し,緊急事態宣言が地域在住高齢者の作業参加に及ぼす影響を明らかにすることである.65歳以上の地域在住高齢者に対し広報を実施し対象者を募集し,測定時期によって2群(コロナ前測定群:11名,コロナ期測定群:14名)に群分けした.各群でロコモ25,自記式作業遂行指標(SOPI)を前後比較した結果,コロナ期測定群の追跡調査は,SOPI統制,バランス,満足,余暇活動,生産活動,総得点において,初回調査に比べ有意に低い値を示した(p<0.05).本研究により,緊急事態宣言が地域在住高齢者の作業参加に及ぼす影響が明らかとなった.