2023 年 42 巻 2 号 p. 236-241
近年,作業療法士および理学療法士を養成する大学等において早期体験実習に関する取り組みが行われている.しかし,新型コロナウイルス感染症が国内で確認されて以降,早期体験実習が実施できない状況となった.そのため,早期体験実習の代替手段としてバーチャルリアリティを活用することの利点と課題を明らかにすることを目的に,バーチャルリアリティを活用した施設見学の教材を用いて授業を行ったあとアンケート調査を実施した.その結果,施設の雰囲気を感じることができ,学生の満足度が高く,時間的拘束の影響を受けづらい有効な方法である可能性が示された.一方で,一部の学生において目の疲れや酔いが認められたことは今後の課題である.