作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
作業遂行の認識の差が改善され協業が可能になったパーキンソン病事例
田代 徹津本 要澤田 辰徳
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2023 年 42 巻 3 号 p. 345-352

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抄録

今回,自己の作業遂行能力を高く認識するパーキンソン病を呈したクライエント(以下,CL)に対してAssessment of Client’s Enablement(以下,ACE)を使用した結果,面接で挙げられた各作業におけるGAPスコアは高く,作業療法士とCL間の作業遂行能力の認識の差が明らかになった.作業遂行の認識のギャップを修正するために作業遂行場面を撮影し,フィードバックとともに協議することでACEのGAPスコアは減少した.このプロセスにより,作業療法士とCLは協業することができた.この実践から作業遂行の認識の差に着目し,作業遂行場面を共有することは,協業の一助となると考える.

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© 2023 一般社団法人日本作業療法士協会
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