2004 年 13 巻 p. 117-124
住民参加型の合意形成段階では, 異なった属性を持った住民が満足する代替案を提示して協議が行われるが, この代替案を作成する際, どのデザイン要素に重点をおくかを決定することは重要である. そのためにも, 異なった属性を持った住民ごとに多様な感性と評価の関係, および評価とデザイン要素との関係を把握しておく必要がある. 本研究では, 架橋数の最も多い桁橋を対象にした. 評価への影響度合いを示す指標として数量化理論I類により算出した偏相関係数を用いて, 複数のデザインコンセプトから合意形成時の代替案を異なった属性を持った住民ごとに効率的に作成する方法を示す. そして, インターネット上で多様な感性とデザイン要素との関係をDB化し, 代替案作成を支援できるシステムをXMLを用いて構築した.