抄録
開水路網における不定流を陰解法で計算するシステムを、Java言語によるオブジェクト指向プログラミングで構築した。その中核は、開水路計算を行う「開水路オブジェクト」と、その上下流端や分合流点の処理を行う「節点オブジェクト」、それらを組み合わせた「開水路網オブジェクト」である。「開水路網オブジェクト」の中にまた別の「開水路網オブジェクト」をもつ再帰的構造をとることも可能で、オブジェクト複合体としての再利用性も高い。そしてオブジェクトの再帰的構造を巡りながら、計算や出力などの処理が進められるようにした。これによって、プログラムの可読性や再利用性が向上し、開水路網計算の効率的プログラミングが可能となった。