都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
東京都区部での住宅地区改良事業による住環境整備手法の展開と経年変化による事業地区への影響に関する研究
有竹 久留美真野 洋介佐藤 滋
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2002 年 37 巻 p. 571-576

詳細
抄録

本研究は、東京都区部の不良住宅地区において、改良事業による住環境整備がどのよ うな目的で進められ、どのようなルールにより計画決定がなされたのか、また、どのような住まい方がなされてきたのかを明らかにすることを目的とする。本研究は以下のような方法により進めた。1)改良事業施行地区の従前環境の傾向を分類する。2)東京都で改良事業が行われた時期(1950_-_1985)における都市計画・住環境整備に関する法律・制度要綱や不良住宅地区の特性の変遷等から、どのような目的で事業を活用していたかを分析する。3)2章で浮かび上がった事業の目的に対して、実際に各地区の従前環境や不良住宅除却・改良住宅建設の経過、居住者の居住・合意の経過など、どのように事業が進められたのかを分析し、また、配置計画が決定された理由を考察する。4)改良住宅の建設後、長い年月を経て、どのような影響を住民に与えたか、また与えつつあるのかを明らかにする。

著者関連情報
© 2002 公益社団法人 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top