2004 年 39.3 巻 p. 421-426
近年、大都市近郊の住宅地において、斜面地を利用した大規模マンションが建設され、開発事業者と住民との間で紛争を起こしている。これは、建築基準法の改正により規制が緩和されたこと、住環境に対する住民の意識の高まりがその要因と考えられる。本研究は、こうした問題への対応方策を検討するため、次のような考察を加える。第1に、これらの大規模地下室マンションの発生メカニズムを明らかにする。第2に、こうした問題を条例により対応しようとする横浜市を事例にとりあげ、その対応方策を考察する。