都市計画論文集
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公共施設計画の設計者選定における市民参加システムの実態と課題
新潟駅駅舎・駅前広場計画提案競技を事例として
高橋 知里岡崎 篤行梅宮 路子
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 40.3 巻 p. 337-342

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抄録

公共施設計画の設計者選定において、最も多く用いられている方法は入札である。しかし、より優れた公共施設を計画するためには、設計者選定段階においても市民参加を取り入れることが重要である。そこで、本研究では、新潟駅駅舎・駅前広場計画提案競技における運営体制と参加の経緯、市民参加システムの実態を明らかにする。結論は次のとおりである。 1)JR東日本は消極的な姿勢であった。 2)設計者選定において市民参加組織の積極的な働きにより2回の提案前と最終審査時の 3段階で参加の場が確保された。 3)市民は公開審査と応募要項別冊の作成によって満足を得られた。 4)事業者の積極的な市民参加への取り組み、第二段階作品提案前での市民と提案者のより具体的な議論の場が必要である。

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© 2005 公益社団法人 日本都市計画学会
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