抄録
近年、全国的に歴史的資源の活用によって活性化がなされているが、都市計画道路の拡幅により歴史的町並みが失われている。拡幅を巡っては、住民間で意見対立が生じる恐れがあり、円滑な合意形成を図る必要がある。調査により、全国の約 8割の都道府県が道路を見直す意向があることがわかった。また、愛知県犬山市の事例に基づき、以下の点を明らかにした。 1.犬山市における合意形成過程を 4期に分類した。 2.住民間の議論より、意見対立の要因が交通面などの“暮らしやすさ”であることがわかった。 3.目標都市像が具体化されたことによって合意が促進された。