2007 年 42.3 巻 p. 103-108
本研究は1980年から2006年までのすべての現状変更申請の分析を通じて生活重視型町並み保存における伝統的家屋の現状変更行為の類型と空間構成の変化を明らかにすることを目的とする。以下の3点が明らかとなった(1)伝統的家屋の現状変更行為は3タイプ/8パターンに分類することができる。(2)街道側では、80パーセント以上の主屋が保存されていること。一方では、生活道路側では、たくさんの付属家屋が改築されていること。(3)伝統的家屋の空間構成や主屋は複数回の現状変更行為の影響により消失したケースがいくつかある。