抄録
これまでの都市デザイン史上、街路と街路の交差部、つまり交差点は、人が集まり、人がコミュニケーションをとるという点で、重要な場所として位置づけられてきた。しかし近代(特にモータリゼーションが急速に進んだ戦後)に入って、交差部は道路交通上の結節点としての意味合いで捉えられるようになってしまった。そこで本研究は、社交的な場所としての広場に関して、これまで用いられてきた指標を援用することで、交差点の都市広場としての潜在性を測る指標を提示することを目的とする。結論として、その指標を用いて現実の交差点の特徴を記述する。