都市計画論文集
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コミュニカティブ・プランニング論の中核概念としてのコミュニカティブ・ラショナリティの検討
TEAM言語理論を基準として
安達 義通
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2007 年 42.3 巻 p. 367-372

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抄録
1980年代後半、ハーバマスの社会理論をベースにしたコミュニカティブ・プランニング論が提唱され、その後、その関心が急速に高まったが、1990年代後半以降、特に、その中核概念であるコミュニカティブ・ラショナリティに対する批判が高まってきた。本論文においては、このような潮流を踏まえ、言語論をベースとしたTEAM理論を新たな分析枠組みとして用いて、コミュニカティブ・ラショナリティという概念の有効性を再検討した。また、近年のコミュニカティブ・プランニング理論への批判もTEAM理論のなかに位置づけた。その結果、コミュニカティブ・ラショナリティはTEAM理論の4つの言語の意味機能(および4つの社会言語)のうちの1機能のみに依存しており、概念として狭隘であることが明確化となった。
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© 2007 公益社団法人 日本都市計画学会
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