都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
基礎自治体の計画発意能力向上に着目した都市復興図上訓練手法の改善と評価に関する研究
2006年度東京都都市復興図上訓練を通して
市古 太郎饗庭 伸佐藤 隆雄吉川 仁中林 一樹
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2007 年 42.3 巻 p. 607-612

詳細
抄録

東京都は大都市の震災対策として,都市復興図上訓練を1998年から毎年実施してきた.市古ら(2006)はこの訓練実態を事前復興の視点から報告しているが,復興計画形成技法として改善の余地が残されている.そこで本研究では2006年度に事前復興の視点から,改善された点を整理し,訓練成果と参加職員への意識調査から,訓練の現状を分析した.その結果,2005年度訓練と比較して,第1回のまちあるきで整理した空間的脆弱性を踏まえて被害想定図を作成し得たこと,復興まちづくり計画策定手続きにかかるグループ・クエスチョンや訓練時の専門家助言を通して,住民との関係性を踏まえて,84条建築制限,復興地区区分方針,復興まちづくり計画案素案をまとめていくといった訓練の改善効果を論じた.

著者関連情報
© 2007 公益社団法人 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top