都市計画論文集
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新交通システム桃花台線廃止に伴う沿線住民のアクセシビリティと交通行動変化の分析
鉄軌道線廃止に対応した公共交通計画への示唆
竹下 博之加藤 博和林 良嗣
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2009 年 44.3 巻 p. 463-468

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抄録
本研究は、鉄軌道線廃止後の代替交通網整備の検討方法について示唆を得ることを目的としている。2006年10月に廃止となった桃花台新交通桃花台線(愛知県小牧市)を対象として、その廃線前後の沿線における交通利便性変化を、土地利用を考慮した評価が可能なポテンシャル型アクセシビリティ指標を用いて評価した。その結果、代替公共交通網により名古屋市方面への交通利便性は維持されているものの、小牧市内へのそれは大きく低下していることが明らかとなった。この結果と、独自に実施した廃止に伴う住民の交通行動変化に関するアンケート調査結果とを比較したところ、おおむね合致していることがわかった。このことから、鉄軌道廃止後の公共交通網検討のための評価指標として、アクセシビリティ指標を用いることが可能であると考えられる。
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© 2009 公益社団法人 日本都市計画学会
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