都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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バスサービス水準が地価に及ぼす影響の実証分析
東本 靖史高田 寛岸 邦宏
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 45.3 巻 p. 433-438

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抄録

バス利用者の減少が年々、深刻化する中、2002年の改正道路運送法の施行に伴い、バス事業者としては経営上、公共性よりも採算性を重視せざる終えなく、全国的に赤字路線からの撤退が相次いだ。地域のバスサービスの低下は、地域住民の移動手段を奪うこととなり、地域生活に大きな影響を及ぼすことになるが、更には地域の利便性の低下は地価の下落を招くこととなり、社会経済的な損失は多大である。そこで本研究では、路線廃止や減便などのバスサービスの低下がもたらす地価下落への影響を分析するため、ヘドニックアプローチにより地価関数の変数にバスサービスを含めたモデルを構築する。特に、各地域のバスサービスについては、バス便数や系統数、バス停までの距離が複合的に影響するため、本研究では包絡分析法(Data Envelopment Analysis)を用いて、新たなバスサービス水準指標を設定した。

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© 2010 公益社団法人 日本都市計画学会
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