2011 年 46 巻 3 号 p. 895-900
本研究の目的は、「有象無象」の開発を含めてジャカルタ都市圏の郊外開発の動向を追うことにある。具体的には、国家的政策として開発されたジャカルタ西部の衛星都市タンゲラン市を事例とし、特に民間開発が最も活発化した1990年代の開発動向に着目する(したがって、「1990年代の規制緩和下でのジャカルタ都市圏の西部郊外開発」を追うこととなる)。本研究を通して、高速道路に沿って都心から10~20キロ西へ向かう大規模住宅と「有象無象」の工場等という開発の特徴を明らかにすると共に、住宅・商業開発では必ずしも土地取得が行われないといった課題等を指摘した。