抄録
本研究ではまず、我が国の各都市で運行されているベロタクシーの事業者を対象としたヒアリング調査及び現地調査から、運営体制についての概略を整理した。さらにベロタクシーの運営に欠かせない広告戦略について、ベルリンにあるベロタクシー本部でのヒアリングで得られた知見を基に整理した。次いで北九州市内の生活交通不便地域において地区住民への意識調査及び、同地区周辺の立地企業を対象としたアンケート調査を実施し、住民のニーズは総じて高いものの、企業側からの広告料としての資金提供の面で厳しい現状であることを明らかにした。以上の調査・分析を踏まえて、自転車タクシーを活用した生活交通支援サービスを具体的に展開していく上では、安定的な広告収入確保、地域の様々なセクターによって支える仕組みづくり、環境を基軸としたイメージ戦略が課題であることを指摘した。