都市計画論文集
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東京タワーから見た富士山の歴史的眺望保全に関する研究
東京タワーの歴史性と展望台から見た富士山への眺望景観アセスメント
宮脇 勝岩田 純
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2013 年 48 巻 3 号 p. 1047-1052

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抄録

本研究では、東京タワーから富士山への眺望を取り上げ、その特性を歴史的観点、公共的観点、文化的観点から明確にした上で、眺望に影響を与える開発を予測するアセスメント方法を提示し、評価結果から眺望保全のための手段を明らかにすることを目的とする。本研究の結論として、1)視点場の敷地の歴史性、2)視点場の展望台(海抜145m)の公共性と眺望の歴史性、3)東京タワーの展望台から富士山への眺望特性(直線距離約97.3kmの遠景、富士山の頂部への仰角約1.76°)、4)眺望景観アセスメント(高さ規制が必要な範囲として、水平方向のビューコーン、垂直方向の眺望を阻害し始める建物の高さを地図上に表示)、5)眺望保全の手段(景観法の景観計画、景観重要建造物の指定、文化財保護法の登録記念物の眺望地点の基準の採用)を明らかにした。

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© 2013 公益社団法人 日本都市計画学会
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