都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
街区単位にみる土地利用の変化と実態について
いわき市平中心市街地を対象として
齊藤 充弘加藤 雅俊
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2013 年 48 巻 3 号 p. 315-320

詳細
抄録

本研究は,いわき市平中心市街地を対象として,街区単位にみる土地利用の変化と実態を明らかにすることを目的とするものである。具体的には,17に分類された敷地単位の土地利用について,街区単位にみるいわき市合併後の1970年から2010年にかけての変化と現状の実態を調査・分析することである。調査・分析の結果,土地利用の変化については,戸建住宅と第三次産業事業所の減少と駐車場と空家・空地の増加より,中心市街地と同様に周辺地域においても,空洞化の進行を明らかにすることができた。また,街区単位の分析より,宅地前道路や城下町時代からの旧道沿いなど特定の道路沿いに土地利用の変化の大きい街区を特定することができた。さらに,変化の大きい街区を抽出して詳細に分析した結果,戸建住宅,集合住宅,事業所併用住宅,第三次産業事業所,駐車場,空家・空地の6つの分類にみる変化のパターンとそのパターン別にみる変化の特徴を明らかにすることができた。この土地利用の面積を含めた敷地の変化より,街区単位でみるとさまざまな空間構成要素が存在する形となっていることがわかった。

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top