抄録
本研究では民間事業者によるひとり親家庭を対象とした運営実態と社会的役割を明らかにする上で以下の3点を把握する。(1)入居者が得る各種メリットとその発生要因 (2)事業者による生活環境の整備実態と問題点への対応体制 (3)「ペアレンティングホーム」の準・要支援世帯支援における社会的な位置付け。本調査は関連事業者に対するヒアリングを軸にしている。都市をより多くの人にとって住み良い場所にするために、社会的弱者を支援するために何が必要なのかを理解する必要がある。本研究では民間事業者によるサービス付きシェアハウスが共助を基軸としたひとり親家庭同士の支え合いを生み出す可能性を有しているとわかった。社会的弱者支援は解決されるべき問題であり、シェアハウスを基盤とした支援事業はその可能性を十分に有していると言える。